忘れないために
重松清氏の『また次の春へ』

トン汁
おまじない
しおり
記念日
帰郷
五百羅漢
また次の春へ


当たり前のささやかな日常のひとこまが、後に大切な思い出となってしまう、それぞれの3.11とその後の物語。


どんなに想いを馳せたとしても、あの日の計り知れない悲しみや喪失感は、失ったものがない自分にとっては、想像はやっぱり想像でしかなく、そして今年も何もできないのだけれど、せめてあの時の記憶だけでも埋もれさせないために‥今年も読みました。



何者

2013年2月10日 読書
今年の直木賞受賞作。

一言でいってしまえば、旬な一冊というのが率直な感想。

まず、冒頭横書きで書かれた登場人物のSNSのアイコンとプロフィールというのが今時です。

SNSと呼ばれるフェイスブック、ツイッターを知らなければ、正直ピントこないかもです。

に加え、ES(エントリーシート)就職サイト、WEBテスト、と言う今時の就活用語。

何者かになろうともがくリアルな就活大学生のツイートが、文中にちりばめられ、話が進みます。

読み手が、就職氷河期と言われる今の大学生の就職活動がどんなシステムか理解しているのとしていないのでは、この小説の受け止め方も楽しみ方も全く異なるように感じました。

私の場合は、たまたま昨年の次男の経験があったので、なるほど~と、
昨年の次男と重ねながら興味深く読むことができました。


ところが、この小説のテーマは、就職活動でもなければSNSでもなく、
それらを背景にした日常に潜む人間の裏と表の顔。

押し潰されてしまいそうな連日の面接、仲間との関わり、将来への不安・・・

表向きの明るい自分、面と向かって言えないけど吐き出さずにはいられない本音とそれぞれの心模様。

重くなりがちなテーマをさらりと読めたのは、作者ならでは爽やかな描写力のお陰かな・・・。



~ほんの少しの言葉の向こうにいる人間そのものを、想像してあげろよ。~


ツイッターもフェイスブックもやっていないサワ先輩が放った言葉が、ずっとココロに突き刺ささったままです。

そして、

ほんとうにたいせつなことは、ツイッターにもフェイスブックにもメールにも、どこにも書かない。


これもまた、わかるような、気がします。

読了

2013年2月3日 読書
何者

まったく読まない日もあったので、正味4日間くらいかな?

読み終わりました。

感想はまた、のちほど。

2013年1月27日 読書
先週注文していた本が、意外に早く、本日届きました。

『何者』は、第4刷、『abさんご』は、2刷でした。

どちらも 受賞作! との帯つき(笑

さて、どちらから読もうかな~。

最年長と最年少

2013年1月20日 読書
先日芥川賞と直木賞を受賞したお二人。


興味深いのは、最年長と最年少と相反する年齢なのに、早稲田出身。
早稲田文学健在ですね。

朝井さんのほうは、以前からメディアにも度々登場していましたので、この本の存在も存じあげていましたが、

黒田さんの方は、まったく???でした。

それもそのはず、初出版だそうです。

画像からは、背筋のピンと伸びた一途な方のようにお見受けしました。

ここのところ、受賞作で読みたいと思ったものはなかったのですが、

久しぶりに、胸躍らせ、10時ぴったりに本屋さんに駆け込みました。




ところが、

昨日1冊しか入荷されず、すぐ売れてしまったそうで、手ぶらで帰宅。

それにしても、1冊って・・・・

地方でがっかり!と言うときは、こういうときです。


帰宅後早々ネットで検索。

こちらも入荷待ちでしたが、送料無料でしたのでこちらで予約しました。

早くページをめくりたくて、子供のように心待ちにしています。
最近、あちこちで耳にする「断捨離」という言葉。

金沢にお住まいの方が実行されているのが広まって話題になったようで、ヨガで使われる「断業」「捨行」「離行」からきた造語のようです。

入ってくるいらない物を断つ、ガラクタを捨てる、身辺を整理することによって、物への執着心から離れる・・・とうことだとか。

昨年は、年末の大掃除の時期と重なって、TVでもよく取り上げられていました。

実は私自身も、お掃除は嫌いではないのですが、整理整頓が苦手。

これが仕事だと、期限ぎりぎりまで伸ばす人を不思議に思うくらい、きっちりやらなければすまない真逆に変身してしまうのだけれど、プライベートになった途端完全にOFFモード。

ま、いっか・・とか、また後日・・・と、ついつい先延ばしにしてしまう悪い癖。
それに加え、もったいない!という貧乏性ともなかなか決別できず、拍車をかけてるような気がします。

そもそも、いるもの、いらないものの仕分けが難しいです。

モノはともかくココロに、折り合いをつけることが難儀。

目安は、一応1年以内に使うもの、が基準のようですが、優柔不断という性格もあいまって、なかなか割りきれないのが現状です。

そこで、私流ささやかな努力。

購入する際、あったら便利!的なものは、購入しないこと。

今年の目標が、またひとつ増えました。






あ~、物軸から自分軸へ向かい、身軽で快適な生活を手にする日はくるのでしょうか?・・。

先週の土曜日、お友だちを誘って行ってきました。





~~正解などなくていいのです。

大勢だから正解なのではなく、たった一人の人の意見でも、それはひとつの意見。

小さな声を大切にして下さい。~~~



重松さんが、日頃発信しているメッセージのイメージが、思っていた通り繋がって、ココロにじわりと響いた講演会、自分なりにしっかり受けとらせていただきました。



演題は、「ことばの力」。

少しスリムになった重松さんが登場すると、約650人の人で埋め尽くされた会場の温度が一気に上昇したかのような熱気に包まれ、90分はあっとう間でした。

エアコンを購入する時のポイントは?
友人とのランチでのシーンで、みんなと違うメニューが食べたい時は?
など客席の人たちへ挙手アンケートなどを交えての楽しいトーク。

具体的な日本人の価値観の変化などについて、「わたしは、・・・・」と、重松さんなりのことばで、言葉は誤解されやすくて怖く、悪気が無くても人を傷つけてしまうことがあります。だからこそ誰かの表現を借りたりするのではなく、悩んで決めた自らのことばを大切にしてください。」と、始終やわらかな笑顔で、語りかけてくださった重松さんのお人柄がいっぱいの講演会でした。


BOCK1を読んだところで、なぜかそのままBOCK2を手にする気になれなくて・・・・。

読み始めたのは、瀬尾まいこさん。


「僕は捨て子だ。」

意味深な冒頭の言葉に、ドキっとしながらも、主人公の育夫がなんとも素直で愛らしい。

お母さんの君ちゃんは、いい加減なことばかり言っているけど、とってもストレートで気持がいい。

私のお気に入りは、朝ちゃんと卵で、産まれてくる赤ちゃんの予行練習をするところ。

思わずクスっと笑みがこぼれてしまうとても微笑ましいシーンです。

けして押し寄せるような感動はないけれど、気がつけばゆっくりゆっくりココロのヒダまで揺さぶられている、押しつけがましくない1冊です。




もう1遍の7’S bloodは、異母兄弟がある日突然同居するというお話。

卵の緒もそうだけれど、どちらも今の時代にはあっても不思議ではない新しい家族関係。

七生が、七子おねえちゃんのお誕生日ケーキを渡せなくて腐らせてしまって捨てようとしたところを見つかってしまった場面は、なんとも切なくて、思わず鼻奥がキューーーんと鳴ってしまいます。



2話とも、とてもデリケートな関係なのに、始終温かい気持ちでページをめくれるのは、やっぱりまいこさんだから・・・わずか2日で読了です♪。



今、息子達を、ギュッて思い切りハグしたい衝動に駆られてます(爆

注)あっ、今の息子達ではなくて、遠い日の息子たちですよ~
連休から読み始めたBOOK1。

やっとの読了です!




青豆さんと天童くん。

内容には触れませんが、別のところで生きている2人が、交互に主人公として展開していく構成になっています。

当初、こんなに分厚い本、最後まで飽きずに読めるか若干の不安もありましたが、
一見全く接点がないように思えるこの二人が、どこでリンクするのか~という好奇心もあって、飽きずに読み終えることができました。


あれだけ騒がれた話題作なので賛否両論あるのは、仕方がないかな・・・と。
80年代を過ごしている人達と、この時代を知らない人達とでは、まったく感じ得るものも違うのではないでしょうか。


彼特有の比喩も健在だったと思うし、今回は風景描写よりも心理描写の方が細かく描かれていて読みやすかった気がします。



社会における正義感って、なんだろう・・・。



1,890円

自分では、買わないかな・・(苦笑
おせいさん
久しぶりにおせいさんの本を読みなおす。





軟らかなそれでいて繊細でもったりとした大阪弁が、なんとも心地よく一気に引き込まれていきます。

彼女の小説には、若い女性ではなく、少しばかり人生を経験した女性達がよく登場するんだけど、みんな肩に力がはいってなくて、自分流の人生の楽しみかたを心得ていて、30年前の私はそんな主人公達に憧れ一生独身でもいいかな・・・なんて思ったくらい。

あらゆる可能性をまだ手の内に捉えつつ、夕焼けの空の色がわかるような人生をいとおしみ年を重ねるほどに瑞々しくなっていく「微妙な年頃」の彼女たちはとても生き生きしていて、なんのとりえも持ち合わせていない自分には眩しすぎるほど魅力的で。

こころの隅っこに蹲っている葛藤や欲望を、捨てられない夢や希望と織り交ぜ甘くも切ない想いが綴られていて、それがおせいさんワールド、そんな彼女たちの時間の過ごし方は今も憧れです。


この「苺をつぶしながら」は、
3部作の最終編。
恋愛・失恋・恋愛・結婚をした乃里子が離婚をして、ひとりの時間と自由を取り戻したところから始まる物語です。

あれから、30年の年月が経過しているなんて信じられないくらい、色あせてないどころかむしろ今のほうがフィットしてるんじゃないかな。



ノーフォールト

2009年10月14日 読書
もう随分前に、王様のブランチでてっちゃんが、あまりにも絶賛していたので、アマ○ンで取り寄せて、いまだそのまま・・・。

今日から、始まる連ドラの「ギネ」って、これが原作みたい、ついさっき知りました。



夏休み、読了した長男が、

「すごく読み応えのあるいい本だけど、お母さんには、ちょっと難しいかも・・・笑」

と忠告してくれました。

今回は、ドラマの方がよさそう^^;

大石静さんは、好きな脚本家なので、期待しよ~っと♪




熱烈なファンをハルキストと呼ぶらしいです。

今朝のTVで知りました。
昨日発売のこの本は、驚異的な売上だとか。

68万部と言ったらベストセラー1年間分の部数に匹敵しますね。
昨今、活字離れと盛んに言われてますが、なかなかどうして、映画同様若い人も読みたい本があれば買う、裏を返せば、今まで読みたい本がなかっただけにすぎないのかもしれません。

ところで、2冊で3780円也

迷うところです。



告白

2009年3月8日 読書 コメント (2)
コーヒーにいれたザラメ砂糖が溶けきれず、いつまでも舌の上でざらついでいるような・・・何とも言い難い、後味の悪い本でした。



「愛美は、事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」

という担任の最期の日の告白から、物語は始まります。
各章ごとに、事件にかかわった登場人物が語るモノローグ形式で構成されています。

ミステリーなので、ストーリー性だとか期待するものではないのだろうけれど、
淡々とした言葉だけが連なり、余分な背景描写など一切ありません。
読み進むにつれ、殺伐とした不条理と悪意にみちた告白のたびに、陰鬱な気分に陥ってやりきれなさだけが増幅していきます。

せめて結末のどんでん返しぐらい、違う方へ転んでいてくれていれば救われたのにと残念でなりません。



またまた、映画化されるようですね。

あ、映画化は、ジェネラルルージュの凱旋です。
(こちらは、癒着疑惑のお話です。)

映画、TVともキャスティングに納得いかないので、今回もスルーする予定です。

ただ、月9のヴォイスを見ていて、この本を思い出したので、少し触れてみようかと・・・。

ヴォイスでは、解剖拒否をするご遺族にゼミの学生が説得にあたるのですが、
残されたご遺族の言葉は、

「擦り傷だけでも大騒ぎしていたのに、生き返るわけでもないのに切り刻むなんてことはできない」というもの。

まさしく「イノセント・ゲリラの祝祭」のテーマそのもの!

解剖前に、CT検査することが可能ならば、遺体を傷つけることなく、生前検査と同様瞬時に見ながら説明も受けられるので、ご遺族の神経を逆撫ですることなく承諾していただけたでしょう。

実際、千葉大学付属病院では、院内死亡時には、すべてにおいて実地され、
奈良県でも昨秋から承諾解剖制度が開始されているようです。



さて、話は本の方にもどり、今回の舞台は、霞が関の厚生労働省。

Ai、「死亡時画像診断」の導入をかけての駆け引き討論会が軸となっていて
いつものようなミステリー性はありません。

聞きなれない小難しい単語に少々げんなりしますが、国会答弁に見え隠れするような官僚の巧みな政略が、事細かく再現されたりして、「あ、こういうことだったのね~」と妙に納得することがあったり、ちょっぴり賢くなったような気分になれます。(笑

次から次へと、驚異的な発刊からすると、著者海堂氏は小説を通して、現在の医療現場の問題点をいち早く社会に発進するのが目的なのかもしれませんね。

Aiの普及によっては、病院側の解剖費の負担も軽減され、医療訴訟も少なからず減少するのでは・・・と素人は簡単に思ってしまいますが、実際はどうなのでしょうか。
一市民のわが身としましては、日本の医療が、誰のためでもなく庶民のために発展していくのを願うだけです。



チームバチスタの栄光の海堂氏の本です。

でも、今回は今までのような医療現場が舞台ではありませんので、あしからず^^

物語は、大学時代の悪友ガラスのジョーが、8年ぶりに
「お前、1億円ほしくない?」
とへイヘイ平介のいる平沼鉄工所へひょっこり現れたところから始まります。
合言葉は、『ジハード、ダイハード』
「ふるさと創生基金」で造られた黄金地球儀奪取作戦の結末は・・・、
二転三転と、昔の星新一を彷彿させるような、
テンポのいい軽めな楽しい1冊です。
昨日も今日も、朝から雨だったので、掃除は適当、洗濯も最低限、買物にも行かず・・・、家に引き篭もり、これ幸いととっぷり読書に浸かった休日となりました。

これまた大好きな作家さん、瀬尾まいこさんです。
まいこさんの本は、やさしい!
特に目にやさしい^^

上下の余白は広いし、行間もたっぷりで、さくっと、半日かからず読破できちゃいました。

さて、さて、作者のまいこさんは、中学の先生です。
これは、そんなまいこ先生の日常のエッセイー。
等身大のまいこ先生がそのまま書かれているほんわかあったかい1冊です。

中でもとても微笑ましく読めたのは、まいこ先生が嫌いな鯖の給食やマラソンと本気で格闘するところ。
30歳の誕生日に向けて生徒がカウントダウンをしたり、どこそこに若い男の人がいたけどどう?とお世話してくれるところも笑えます。
中学生ならではの、超思春期も楽しいです。

最近、暗いニュースばかりで、今時の中学生って?感じることもあるけれど、人間形成される最後の年代に関わる大人の存在によって、随分かわってくるんじゃないかな〜って、思いました。
この本の内容が、とっても重いテーマなので、今回はちょっと違う角度から軽めのレビューです。

もし、昔の彼と出会うことがあったら、とミッチョの想いと重ねてみながら・・・。

ミッチョは、納得してシュンと離れ、数年後同じく幼馴染のトシと結婚したわけですが、ミッチョやシュンに限らず、昔の思い出や相手の今に想いを馳せることはあるのではないでしょうか。

以下は、わたしの心の琴線にふれじんわり涙したところをいくつか抜粋してみました。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

《「ねぇ、家族そろってメリーゴーランドに乗ってよ。わたし、それ、見てみたい」
うなずきかけた僕は、思いなおして言った。
「みんなで乗ろう。」
家族と一緒にメリーゴーランドに乗る姿を見られたくない。
表情を隠したリスになって手を振る美智子に、笑って答えられる自信が、いまはまだなかった。》

《「身体の具合が悪いときに、こころまで苦しめないで」略〜
もしも恵理さんが黙っていたら、わたしがその言葉をミウさんと敏彦に言っていた。〜略 
同じだ。わたしもそんなふうに敏彦に言いたかった。
恵理さんとわたしは、きっと、俊介の同じところを同じようにみているのだろう。〜略 言葉は、すうっと俊介に寄り添った。俊介をかばって、守って、支えて、手元に引き寄せた。》

《ミッチョが、幸せでよかった。俺じゃなくて、トシを選んでくれて、ほんとうによかった。なんか、上手く言えないけれど。
ミッチョが幸せなことが、俺の幸せを支えてるっていうか・・・》

《ありがとう。シュンが言う。ミッチョに会えて幸せしあわせだった。ぽつりと言う。おれ、いきてて、しあわせだった。消え入りそうな声なのに、胸に大きく響く。しにたくないけど、しあわせだった。》

《シュンは、私たちに目をやって、一人ずつの顔を確かめるようにゆっくりと見回した。
おれとであってくれて、ありがとう。
ありがとう。
お礼の言葉を二度繰り返して、まなざしは恵理さんと哲生くんに戻る。
であってくれて、ありがとう。
いちばんそばにいてくれて、ありがとう。》

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

もっと、もっとあるのですが、疲れちゃったので^^;この辺で。

言葉の主人公の思考回路が自分の思考回路と一致したときの心地よさったら、たまりません^^

許したい、許されたい・・登場人物それぞれが心に傷を負いながら生きているので、読み手が誰に自分を重ねるかによっても、違う読み方ができる本でもあります。

言葉の間に流れる空気や温度までも伝わってくる重松さんの紡ぐ世界。
重松ワールドは、風景描写はもちろん、漢字、かな文字細かなところまで拘り大事にしていて、こころにじわじわと沁みてきます。
初版で買ったので、もうすでに1年が経過してました^^;

大好きな重松さんですが、なにしろ下もある長編小説なので、なかなか手がつけられずに埃をかぶっていました。

さすがに、これをなんとかしないと次の本は買えないと思ったので、よし!と気合いを入れて、先週から上、下2巻、やっと読み終えました。

さすが長編小説だけあって、それはそれは、いつにもまして丁寧な心理描写。

最近テーマになっている【人生最後の日】と今回はそれに【許すこと】が加わった悲しいけれど、温かい小説です。

ストーリーの変化を好む方は、若干まどろっこしく感じるかもしれませんが、登場人物の一言一言がとても丁寧に書かれていて、こころにじんわり染みてきて一行一行大事に読みました。
ISBN:4163249001 単行本 瀬尾 まいこ 文芸春秋 2006/05 ¥1,300

とっても久し振りのブックレビューです。

ニベア
ファミリーセンター
おしまい予言
強運の持ち主

大きく4編に分かれていますが、続編です。

主人公ルイーズ吉田が、上司と折り合いが悪かった会社を半年で辞め、アルバイト情報誌で見つけたのが、時給1200円の占いのバイト。

瀬尾さんの本は、とても読みやすく、この本も例外ではなく、大きな事件や感動はないけれども、でも読み終わるとちゃんと大切なことは伝わっている・・・押し付けがましくない心地よい一冊です。

文章も難しくなくて、肩に力が入っていないといおうか、普段着のような、ほんわかゆっくりなじんでくる感じがします。

好きな作家さんの一人です。


チームバチスタの海堂氏の本も4冊ほど読み終えていますが、あまりに間隔が速いせいか、ゴチャゴチャになってきちゃいました。

新聞のコラムで…

2007年10月24日 読書
1ヶ月ほど前から、地元の夕刊紙に週一で掲載されているコラム。

どこかで、見覚えのあるお名前のように思いながらも思い出せず、毎週楽しみにしていました。

そして、やっと今日思い出しました。

昔、中学生頃かな…、長男が買った本の作家さんでした。

著者が、新設されたばかりので過ごした秋田大学時代のことが書かれています。

長男は、この本に出てくる学生の誰かと自分を重ねることによって、時々挫けそうになる将来の目標を再確認し、モチベーションをあげていたのかも…、そんな思い出の本でした。

今は、浅間山麓で、勤務医をされながら、執筆しておられるようです。

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