ISBN:4163249206 単行本 森 絵都 文藝春秋 2006/05 ¥1,470

決して綺麗な青空でもないのに、とても爽やかな油絵の風景画と本のタイトルに惹かれて買った1冊です。

6つの物語で構成されている直木賞受賞作です。

森絵都さんという作家さんは、とても真面目な方なのでしょう。
というのが、読み終えた後の正直な感想。

陶芸、古典文学伊勢物語、仏像修復の世界、国連(UNHCR)という仕事、どれも普段の私達一般人にはなじみのないような世界を小説にするというのは、取材や並大抵な下準備ではすまない苦労があると想像してしまうから。

実際、19の参考資料や文献も記載されてますし。

6つのどの物語にも、登場人物それぞれの自分だけの価値観をひたすら信じ守り、生きていく人たちが書かれています。

不器用にしか生きられない人や自分の優先順位を譲れないことで幸せになる場合もあると思うし、自己満足と引き換えに大切なものを失ってしまう場合も時としてあります。

それが正しいか幸せかは、また人それぞれなのだと、強く思いました。

ただ重要なのは、自分を見失わないということでしょうね。

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